『異端の奇才 ビアズリー展』の見どころとグッズ紹介

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2025年2月15日から5月11日まで、三菱一号館美術館で開催中の『異端の奇才 ビアズリー展』の見どころと、購入してきたグッズを紹介。また同時開催の小企画展も面白いので、これから見に行こうと思っている人は参考にどうぞ!

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平日でも大混雑

東京駅近くにある三菱一号館美術館。レンガ造りのレトロな雰囲気がビアズリーに合っている。

展覧会を見ると分かるが、この草に囲まれたところにポスターがあるのは、今思うと洒落だったのかもしれない。

入り口を通って中へ。

入場するのに日時予約は不要音声ガイドはなかった

展覧会は6つの時代に分かれて展示されている。そのうち3つ目の「ビアズリーの時代」の到来にある展示物だけが、写真撮影ができる

21歳から22歳にかけての時で、ファンにはお馴染みの『サロメ』の挿絵や、『イエロー・ブック』の美術編集をしていたあたりの頃。ただでさえ混雑している上に人気作品なので、根気よく順番を待って見る感じになる

『サロメ』の挿絵を依頼されるきっかけとなった作品。『おまえの口にくちづけしたよ、ヨカナーン』

『サロメ』版との違いを比べてみると面白い。『サロメ』版のほうがすっきりとしている。

そして挿絵を手がけたオスカー・ワイルドの『サロメ』。13枚の挿絵で構成されている。

13枚の挿絵のほか、ボツになった表紙絵と追加の挿絵3点、合わせて17点が展示されている。

美麗な挿絵13枚のうちの1つ。

大胆な構図もさることながら、右上端のあたりにオスカー・ワイルドの顔がこっそり描かれている。

『サロメ』の成功で『イエロー・ブック』という文芸雑誌の、美術編集をビアズリーが担当した。

全13巻あるが、ビアズリーが手がけたのは5巻まで。展示されているのは、1巻、2巻、4巻。

同じフロアに「アングロ=ジャパニーズ様式」の流行にまつわる品々が展示されている。

葛飾北斎が描いた『北斎漫画』もあった。

そして再びビアズリーの絵に戻る。いくつも素晴らしい作品が並ぶ中、この作品はぱっと見真っ黒にしか見えない。しかしよく見ると、背景に建物が描かれているのが分かる。女性の白い肌が異様に目立ち、黒いドレスと黒い髪は夜の闇よりも深い。

ビアズリーとエドガー・アラン・ポーはまさにぴったり。本来8点制作予定だったが、『モルグ街の殺人』『黒猫』『アシャー家の崩壊』『赤死病の仮面』の4作しか作られなかった。残り4点は何を描く予定だったのか、気になるところだ。

これは『モルグ街の殺人』

そして『黒猫』。

『ステューディオ』の宣伝ポスター。グラフィックデザイナー的才能もあるのが分かる作品。

どこかで見たことあるような絵だと思ったら、ロートレックらのポスター芸術に関心を寄せていたらしい。なるほど、ビアズリーが描くとこうなるのか。

そしてずっと撮影禁止エリアが続き、最後の最後にフォトスポットがある。何をどう撮る場所なのかは分からないが、とりあえず撮影。

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『異端の奇才 ビアズリー展』はいつまで?どこでやっている?

『異端の奇才 ビアズリー展』は三菱一号館美術館で開催中。会期入れ替えなし、一部写真撮影可能。日時指定なし、音声ガイドなし。

  • 開催地:三菱一号館美術館
  • 住所:〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-6-2
  • 電話番号:03-5777-8600
  • 開催期間:2025年2月15日(土曜日)~5月11日(日曜日)まで
  • 開催時間:10:00~18:00(※入館は閉館の30分前まで)
    祝日を除く金曜日と会期最終週平日、第2水曜日、4月5日は20時まで
  • 休館日:毎週月曜日
    但し、[トークフリーデー : 2月24日、3月31日、4月28日]、5月5日は開館
  • 入館料:一般2300円、大学生1300円、高校生1000円、小・中学生無料(障害者手帳をお持ちの方は半額、付添の方1名まで無料)
  • お得なチケット:ビアズリー偏愛パス : 5,000円(本展会期中何度でもご入場が可能です※数量限定、なくなり次第終了)
    毎月第2水曜日「マジックアワーチケット」 : 1,600円(当日の17時以降に当館チケット窓口でのみ販売します)
  • 公式HP公式X公式Instagram公式YouTube

展覧会とタイアップメニューもあり。特に何かおまけがもらえたりはしないが、作品をイメージした料理やスイーツを食べることができる。

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小展示も面白い

ずっと案内に従って見ていくと、最後に小展示「江戸から東京へ」という催しが無料で見れる。美術館が所蔵する、幕末から昭和にいたる時期の浮世絵や新版画が展示されている。

江戸時代から徐々に東京になっていく過程が、浮世絵や新版画で分かる展示になっている。こちらも2月15日から5月11日まで開催。前期と後期で展示物が入れ替わる

川瀬巴水の版画「東京二十景 桔梗門」や、

三代歌川広重の錦絵「東京名所銀座通り レンガセキ商家繁栄之図」など。この赤と青の独特なグラデーションが、この時代っぽくていい。

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グッズ売り場紹介

とにかくグッズ売り場は混んでいる。そして狭い。写真を撮るのも一苦労だ。人気があったのはTシャツのコーナー、常に人だかりしていた。

ポストカードや図録、クリアファイルにマステなどはもちろんのこと、ビアズリーコラボの紅茶やクッキー、さらにはイエローブック1巻の表紙をプリントしたマグカップなど。

イエローブック1巻の表紙のトートバッグ。仮面がチャームでついているのが面白い。

というわけで、購入してきたのは毎度お馴染みの図録(3500円)とA4クリアファイル(480円)、ポストカード(165円)。図録は表紙が2種類あって、この青い表紙のは会場限定版となる。

クリアファイルは他にもあったが、特に左側のクリアファイルは、裏側が気に入ったので購入。

これが裏側。絵が敷き詰められている。右側は絵の一部をアップにして、テクスチャっぽく敷かれている。

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ビアズリーが生きた時代を感じられる

雰囲気のある美術館で見るビアズリーは、なかなかに見ごたえがあった。暖炉の上に絵が飾られたりするのは、ここならではの演出だ。ただ、上野などの大きな美術館と違い、あちこち上下に歩いて行くのが、逆に面倒くさいと感じる人もいるだろう。

また、全部がビアズリーかと思いきや、違う作品も結構ある。数えてみたところ、全218展示のうち、約80点近くビアズリーではなかった。つまり、三分の一以上は別のものだ。直筆のものは約50点ということなので、半数以上は印刷物などになる。

これをビアズリー展と言っていいのか?と思う人もいるかもしれない。しかし、見に行ってみると違和感はなかった。むしろ、ビアズリーが憧れたものや人たち、その当時流行っていたデザインなど、彼が生きた時代の匂いのようなものを感じ取ることができた。そしてミュシャの描いた『サロメ』は対称的で興味深かった。

彼の絵の才能だけでなく、フォントや紙面構成など、グラフィックデザイナーとしての才能も分かる展覧会だった。

参考リンク:三菱一号館美術館

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