「あやしい絵展」をより楽しむための7つのポイントと注意点

緊急事態宣言を受けて現在休館中の、東京国立近代美術館で開催されている「あやしい絵展」。休館前に行って気づいたポイントと注意点を紹介したい。これを押さえておけば、現地で絵を鑑賞するのがより楽しくなるだろう。

再開後に行ってみようと思っている人は、よかったら参考にして欲しい。

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「あやしい絵展」へのアクセス

緊急事態宣言が発令されたため、5月11日まで休館している。詳しくは公式HPを参照して欲しい。

  • 会場東京国立近代美術館(〒102-8322 東京都千代田区北の丸公園3-1)
  • 会期:2021年3月23日(火)~ 5月16日(日)(4月25日~5月11日まで休館)
  • 開館時間:9:30-17:00(金・土曜は9:30-20:00)
    ※入館は閉館の30分前まで
  • 観覧料:【一般】1,800円【大学生】1,200円【高校生】700円【中学生以下】無料
  • 休館日:月曜日
  • 特設サイト
  • 公式Twitter
  • 公式Instagram
  • 公式Facebook

7つのポイントと注意点

1.事前に展示作品をチェックしよう

「事前に絵をチェックしたら、感動が薄れるじゃないか」自分もそう思っていた。しかし、今回の展覧会のように“前期”“後期”と展示物が分かれている場合は、事前チェックの重要性が高まる。なぜなら、見たいと思っていた絵が実は展示されていない可能性があるからだ。

「あやしい絵展」は前期と後期で大幅に絵が入れ替わる。作品によっては期間内でも入れ替わってしまうのだ。自分が見たい絵が展示されていなかった時のショックは大きい。動揺しすぎて絵に集中できないかもしれない。それを避けるために、自分が行こうと思っている日に展示されている絵は何かを事前に知っておく必要がある。

では、どうすれば事前に展示されている絵がわかるのか?

それは、特設ホームページにある、「作品リスト」を見ればわかる。

オススメとしてはPDFをプリントアウトして、その日見れる絵をペンでチェックするとわかりやすい。その際、大阪開催時のみ展示される絵も見れないので外しておこう。

前期に展示される絵は終わってしまっているので、後期に展示される絵をチェックしよう。

2.オンライン予約優先チケットを購入しよう

前売り券を購入している場合は、その券で見に行くことになるが、当日美術館で購入しようと思っている人はちょっと待って欲しい。

今回、緊急事態宣言を受けて、開催期間が短縮された関係で混雑が予想される。そこで、オンライン予約優先チケットを購入すると、混雑していても優先的に入場できるのだ。

ただ、現在は販売を停止している。緊急事態宣言になる前は、開催期間の1週間前から販売を開始していた。5月11日の1週間前となる5月4日頃に、販売が再開されるかもしれないので特設サイトを改めてチェックしてみて欲しい。

筆者が見に行った平日の昼ごろは窓口も混雑していなかった。しかし、宣言以前の土日は混雑していたようなので、公式Twitterで混み具合をチェックしておこう。

3.音声ガイドを借りよう

「音声ガイドなんて借りなくても、絵のところに解説が書いてあるでしょ」と思う人もいるだろう。確かにある程度の説明は書いてある。では、なぜ借りたほうがいいのか、経験談としてメリットをあげてみた。

  • もっと詳しい内容がわかる
  • 絵の鑑賞に集中できる
  • 絵を見ながら説明を確かめられる

ハッキリ言ってレンタル代600円以上の価値がある

美術館あるあるとして絵の鑑賞をしに行っているのに、説明を読んでいるだけで疲れてしまうことがある。最後のほうの絵を見るころには集中力が切れてしまい、何の絵を見たかよく覚えていないなんてことも。それを防いでくれるのが音声ガイドだ。

絵を見ながら所定の場所で書かれた番号を押すと、音声が流れて絵の説明をしてくれる。すると絵の説明を読まずとも内容が頭に入ってくるのだ。描かれた意図や時代背景、絵の意味などを説明してくれるため、見ながら「なるほど」と納得できるのだ。

前期の音声ガイドは収録時間は約40分で、ナビゲーターは声優の平川大輔さんだ。前期では絵の説明以外にボーナストラックとして、邦枝完二の『おせん』の一部の朗読があった。

操作方法も難しくなく、聞き逃してもう一度聞きたいと思ったら、またボタンを押せばいいだけだ。受付の先で600円を払うと借りられる。

4.写真撮影の注意点

島成園『無題』大阪市立美術館(あやしい絵展)

「あやしい絵展」では撮影できる絵がある。絵を撮影できる喜びに興奮する前に注意点があるぞ。

  • 撮影禁止の絵を撮影しない
  • フラッシュ、三脚、自撮棒の使用禁止
  • 他の人の鑑賞の妨げにならないようにする
  • 作品の接写禁止
  • 動画の撮影禁止
  • 規制線より身を乗り出して撮影しない

前期ではほとんどの絵が撮影でき、撮影禁止の絵のほうが少ないぐらいだった。思わず全部撮影してしまいそうになる。自分が行った時に撮影禁止の絵を撮影してしまった人がいたが、係員がすぐに来てその場でデータの消去を求められていた。フラッシュに関しても光った瞬間、係員の人が駆けつけるぞ。

ちゃんとルールを守って撮影すれば大丈夫なので、気に入った作品が撮影可能ならどんどん撮ってみよう。

物語を知るとより恐ろしさが増す橘小夢の『刺青』。

橘小夢『刺青』個人蔵(あやしい絵展)

ミュシャのポスター。

アルフォンス・ミュシャ「『ジスモンダ』ポスター」三浦コレクション、川崎市市民ミュージアム(あやしい絵展)

図案化されたイラストが目を引く『みだれ髪』の装丁。

藤島武二『鳳(与謝野)晶子「みだれ髪」装幀』明星大学(あやしい絵展)

どこか恍惚とした表情の少女。

『「少女画報」14巻8号高畠華宵表紙絵』弥生美術館(あやしい絵展)

かわいらしいけどちょっと怖い気がする舞妓さんたち。

岡本神草『拳を打てる三人の舞妓の習作』京都国立近代美術館(あやしい絵展)

ちょ、あやしい通り越して怖い!

稲垣仲静『太夫』京都国立近代美術館(あやしい絵展)

5.句に注目しよう

「あやしい絵展」では絵の近くに面白い仕掛けがされていた。絵に合った“句”が壁に書かかれていたのだ。自分が行った時にあった句は以下のものだった。

色はよけれど深山の紅葉
あきという字が気にかかる

詠み人知らず

雪がつもれば思いもつもる
きみの足跡待つほどに

詠み人知らず

諦めましたよどう諦めた
諦められぬと諦めた

都々逸坊扇歌

野辺の若草摘み捨てられて
土に思いの根を残す

詠み人知らず

切れてくれなら切れてもやろう
逢わぬ昔にして返せ

詠み人知らず

泣いた拍子に覚めたが悔しい
夢と知ったら泣かぬのに

詠み人知らず

嫌なお方の親切よりも
好いたお方の無理が良い

詠み人知らず

これらの句の内容を表したような絵がそばにあるという仕掛けだ。後期にも同じような仕掛けがされていると思われるので、見つけたらチェックしてみよう。

6.図録を購入しよう

展覧会の出口にはショップがある。作品をあしらった商品も色々あって目移りしてしまうだろう。気に入った絵のポストカードを買っていくというのもいいし、ちょっと変わった商品を買うのも面白い。

展覧会を見て気に入った人にオススメしたいのが図録だ。前期と後期、それぞれ展示される絵が違うので、どちらかだけしか行けなかった場合、図録でその絵を見ることができる。

さらに、作者の詳しい話や時代背景の説明、絵によっては内容についても書かれている。価格は2800円。サイズはA4変形(H297×W203mm)252ページで、どのページも見開きでちゃんと開ける製本だ。会場に足を運べない人や買い忘れた人は、まいにち書房で購入できるぞ。

定番のポストカードやクリアファイルの他に、

『みだれ髪』の装丁イラストを模したアクセサリー類。

ちょっと面白い靴下なんかもあるぞ。

7.半券で入場無料の「MOMATコレクション」に行ってみよう

船田玉樹『花の夕』東京国立近代美術館(MOMATコレクション)

「あやしい絵展」だけ見て帰るのはちょっと待った!半券で入れる「MOMATコレクション」はマジで凄い。これだけでも見る価値があるような作品が盛りだくさんだ。

日本を代表するような画家から海外の画家まで、東京国立近代美術館所蔵の作品が、新旧問わず展示されている。重要文化財も展示されているぞ。

絵を見るだけでなく体験できるような部屋や、一切合切凡庸な自分にはまったくわからない絵まで様々だ。「あやしい絵展」の流れを汲むような絵も展示されているので、半券を持ってぜひ見に行って欲しい。

なお、こちらもルールを守れば撮影可能だ。

「太陽の塔」でおなじみの岡本太郎や

岡本太郎『燃える人』国立東京近代美術館(MOMATコレクション)

鮮やかな色に驚く東山魁夷の絵。

東山魁夷『青響』国立東京近代美術館(MOMATコレクション)

「あやしい絵展」にあってもよさそうな、谷中安規の版画。

谷中安規『「方寸版画」創刊号・幻想集「夜」』国立東京近代美術館(MOMATコレクション)

「建物を思う部屋」って何だ?壁になにやら書いてある。

ソル・ルウィット『ウォール・ドローイング#769』国立東京近代美術館(MOMATコレクション)

部屋の中全体が作品になっていた!

ソル・ルウィット『ウォール・ドローイング#769』国立東京近代美術館(MOMATコレクション)

これも作品なのか?案内に従って行ってみると……

確かに眺めのよい部屋だ!休憩用にか鑑賞用にか、この部屋には椅子があった。

「あやしい絵展」に実際行ってわかったこと

「あやしい絵展」に足を運んでみてわかったことは、絵はやっぱり実物を見るのが一番だということ。絵の持つ迫力や込められた思いのようなものが、実物を見るとビンビン伝わってくる。元々これらの絵に興味がある人はなおさら、そうでない人もきっと魅了されるだろう。

美術館にしろ博物館にしろ、大混雑だと落ち着いて鑑賞できない。できるだけ空いている時間帯に見に行くことをオススメする。さらに今回紹介したポイントを押さえれば、絵の鑑賞に集中できること間違いなしだ。

休止期間があったことで会期が延長されるのか、それともこのままなのか。今後の状況によって変わるので、見に行きたいと思っている人は公式HPやSNSをチェックしよう。

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