いつものように西友へ買い物に行ったら、見たことがないお菓子がベーカリーに売っていた。見るからに輸入菓子なパッケージで、なんだか美味しそうな予感がする。
『パルミエ』のほうはどこかで見たことがあるような形で味の想像がつくが、『ココナツスター』はまったく味の想像がつかない。取りあえず『パルミエ』だけ購入しようとしたら、ココナッツ好きのライターが問答無用で『ココナツスター』も買っていた。
と、いうわけで、結果的に2つの商品の食レポをすることに。そこには『源氏パイ』の歴史があった!
『パルミエ』ってどんなお菓子?
- 商品名:『パルミエ(MINI PALMIERS)』
- 購入店:西友
- 価格:¥298(税抜)
- 内容量:175g
- 原産国:ベルギー
- 販売メーカー:Biscuits de Pauline
ベルギーのお菓子といえば、以前食べた業務スーパーの『アーモンドバタークッキー』が思い出される。と、いうことは、美味しいに違いないと期待が高まってきたぞ。
表のパッケージはフランス語のようだが、ベルギーってフランス語だったか?そこで公用語を調べてみるとオランダ語(フラマン語)、フランス語、ドイツ語の3つが使われているらしい。
レトロなモノクロ写真の笑顔の女性は「昔、お母さんが作ってくれたお菓子」的な感じなのか、満面の笑顔でコッチを見ているじゃないか。
なお、このメーカーの他の商品を見てみると、マカロンやシガールなども売っていた。
調べてみたところ、『パルミエ』とはフランスの折込みパイ生地を、葉っぱの形に巻いて焼いた焼き菓子のことだった。パルミエ(palmier)とは「ヤシ」のことで、ヤシの葉っぱに似ていることが名前の由来のようだ。
偶然にもヤシの葉っぱの菓子『パルミエ』と、ヤシの実の菓子『ココナツスター』という組み合わせで買っていたのだ。
カロリーは175g入りで922Kcal。
原材料名など。保存剤のようなものは入っていない。
どこかで見たような形…
以前書いた『フュージョン クッキーミルクチョコレート』の時には、アルフォートを思い出したが、今回の『パルミエ』を見て思い出したお菓子がある。そう、それは源氏パイだ。源氏パイがパクったのか?パルミエがパクったのか?白黒ハッキリさせようじゃないか。と、いうことでさっそく調査。
源氏パイのHPを見に行くと、答えはあっさりと出た。
発売以来長く愛されている源氏パイ。誕生は1965年、当時の開発担当者がパイの本場ヨーロッパを視察中に「パルミエ」と呼ばれるハート型のパイ菓子に出会いました。当時の日本では高級菓子店でしか手に入らないお菓子。開発担当者は「このお菓子を、なんとかお手ごろな価格で多くの人に味わってもらうことはできないか」と考え日本に戻りすぐに開発がスタート。様々な問題を解決し遂に量産化に成功しました。こうして、ヨーロッパの伝統的なパイ菓子がお手ごろな価格で味わうことができるようになりました。
公式HP「源氏パイ」の歴史より
源氏パイがパルミエを真似て作ったお菓子でした。
普段何も気にせず食べていたものの、歴史をこうして知れるのは面白い。美味しい『パルミエ』を日本のみんなに安価で食べさせてあげたい!そういった熱意で誕生したのが源氏パイだったのだ。
『パルミエ』の中身
箱の中にはちっちゃくてかわいらしいパルミエがたくさん入っていた。こうして見ると成城石井あたりで売ってそうなオシャレなお菓子に見えるから不思議なものだ。
あれ?パッケージをよくみたら、MINIって書いてある。日本語表記だとミニはないが……。
箱に入っているのは取り出しやすくてよい。さて、おなじみの計測をしよう。
大きさは約3.5㎝だ。ただ、ばらつきがある。
厚みは約0.8cm。
並べて数えたら全部で31枚入っていた。
素朴でいい感じの見た目だ。
表は少し黄色っぽく、裏はこんがりと焼き色がついていて美味しそう。
側面は艶があり、グラニュー糖がついている。
『パルミエ』の味は?
サクサクというより、ポリポリでカリッとしている食感だ。香ばしい生地とグラニュー糖のシャリシャリとした歯ざわりがとても良い。意外と甘さ控えめで、バターの風味や濃厚さはそんなに感じない。思ったよりもあっさりとした素朴な味だ。
ただ、「源氏パイ」よりは硬いので、噛みごたえがある。言うなれば「源氏パイ」をギュッっと圧縮した感じだ。
『ココナツスター』ってどんなお菓子?
- 商品名:『ココナツスター(MINI ROCHERS)』
- 購入店:西友
- 価格:¥298(税抜)
- 内容量:200g
- 原産国:ベルギー
- 販売メーカー:Biscuits de Pauline
これは見た目では味の想像が出来なかったが、なんだか美味しそうな予感がする。
ちなみに、日本には輸入されていないが、ココナツスターにチョコレートがかかっているのも売っているようだ。どうせならそっちが食べてみたかったが、チョコレートは温度管理が面倒なのでこっちが輸入されたのだろう。
日本語表記だと『ココナツスター』。200g入りで910Kcal。
ココナッツ、卵白、米粉…え?米粉!!
サクサクメレンゲ的な軽い食感なのか?
『ココナツスター』の中身は?
箱に入っている状態で既に可愛らしいぞ。
こちらもパッケージよくみたら、「MINI ROCHERS」と書いてあった。ROCHERSはフランス語で「岩」という意味のようだ。日本では星扱いで売られているが、実は岩を表現したお菓子だった。
さっそく計測しようと手に取ってみると……あれ?柔らかいぞ!ベタベタする!!
大きさは直径約4㎝。
厚みは約2.5㎝。
並べて数えたら全部で14個入っていた。
『ココナツスター』というが、外見からはココナッツが確認できない。
艶があって美味しそう。
『ココナツスター』に驚く!
まさかの柔らかさ!そして手で持つとベタベタする。見た目からカリッとしているのかと勝手に思っていたのでビックリだ。
生地はしっとりしていて、ココナッツの繊維をちゃんと感じる。多分細かいココナッツがいっぱい入っているのだと思う。食べた瞬間、口の中で繊維がほどけていくぞ。甘さは普通の甘さで、海外のお菓子にありがちな甘すぎな感じはない。
外側の焼き色のついている部分も含め、とにかく全部がねっちゃりと柔らかいのだ。カリカリ感は一切なし。しかし、なんだろう?このむにゅ~っとした食感。原材料に書いてあった「米粉」のせいか?
似ている食感のものをしいてあげれば、マカロンのムニュっとした感じとか、焼く前のクッキー生地っぽいというか、濡れせんべいというか……。とにかく半生っぽい歯ざわりだ。
『パルミエ』&『ココナツスター』のまとめ
『パルミエ』は1つ食べただけで満足感があって良い。ただ、もうちょっとコクがあったらなぁ……とは思った。
『ココナツスター』は好き嫌いがはっきりと分かれる味と食感だった。残念ながら自分の口には合わなかったが、ココナッツ好きの別のライターに言わせると、「内容量が半分で価格も半額ならリピートする」そうだ。
原産国がベルギーだったので、勝手に「美味しいだろう」と期待しすぎていた部分があった。結果的に美味しさは「普通」でコスパの良さは感じられなかった。
なお、一度に食べきれなかった場合、個別包装ではないので、開封後はジップロックなどに入れて保存する必要があるのでご注意を。
1つのお菓子から別のお菓子の歴史を知れるという意味では、面白い商品だった。西友さんの輸入菓子は、定番のブラウニーなどコスパがいいものもあるので、また新しい出会いに期待したい。