100円ショップでは、手軽に実験を楽しめるさまざまなキットが販売されている。
混ぜるだけですぐ変化が分かるものから、数日かけて結晶を育てるもの、工作のような工程が必要なものまで、その内容はさまざまだ。
しかし、パッケージを見ただけでは、実際にどれくらい難しいのか、結果が出るまでどれくらいかかるのか、大人の手助けが必要なのかまでは分かりにくい。
そこで本記事では、実際に試した100均の実験キットを、難易度・作業時間・結果が出るまでの時間などで比較して紹介する。
夏休みの自由研究に使いやすいものや、短時間で楽しめるもの、観察や比較に向いているものもまとめているので、実験キット選びの参考にしてほしい。
なお、掲載している商品や購入店は記事制作時点の情報である。店舗や時期によっては取り扱いがない場合もある。
また、今回紹介するキットはいずれも、保護者や指導者とともに扱うことが前提となっている。対象年齢未満の子どもには与えず、対象年齢を満たしている場合も大人がそばで見守りながら実験してほしい。
結論|目的別に選ぶならこれ
100均の実験キットは、すぐ結果が分かるもの、数日かけて観察するもの、比較や考察に向いているものなど、それぞれ特徴が異なる。
どれを選ぶか迷った場合は、目的に合わせて選ぶとよい。
短時間で結果を見たいなら
「溶けない雪のもと」や「指紋調査官キット」は、作業を始めてからすぐに変化を確認できる。
準備や工程も比較的少ないため、初めて実験キットに挑戦する人にも向いている。
見た目の変化を楽しみたいなら
色が次々に変化する「振るだけ色が変わる水」や、透明な液体がつかめる状態へ変わる「つかめるぷるぷる水玉」、キラキラした結晶ができる「キラキラキャンディ結晶」がおすすめ。
写真に残したときにも変化が分かりやすく、自由研究の記録にも使いやすい。
数字やグラフにまとめたいなら
「冷え冷えカイロ」は、時間ごとの温度変化を記録しやすい。
結果を表やグラフにまとめたい場合に向いている。
条件を変えて比較したいなら
「水のろ過キット」「てづくりリトマス試験紙」「溶けない雪のもと」は、条件を変えた追加実験に発展させやすい。
「つかめるぷるぷる水玉」も、大きさや固める時間、色の有無などを変えて比較できるが、作れる回数には限りがある。
水の量や温度、ろ過する回数、調べる液体などを変えることで、結果の違いを比較できる。
ものづくりも楽しみたいなら
「てづくりゼリー芳香剤」や「キラキラてづくり石けん」は、実験だけでなく完成品を作る楽しさもある。
色や形を工夫できるため、自由研究と工作の両方を楽しみたい人に向いている。
じっくり観察したいなら
「キラキラキャンディ結晶」は、完成まで数日かかるが、そのぶん結晶ができる過程を観察できる。
短時間で終わらせる実験よりも、途中経過を記録しながら進めたい人におすすめである。
100均実験キットの選び方
100均の実験キットは、見た目だけでは難しさや必要な時間が分かりにくい。
特に夏休みの自由研究に使う場合は、残り日数や作業量に加え、対象年齢と大人が担当したほうがよい工程も確認しておきたい。
ここでは、実際に試して分かった選び方のポイントを紹介する。
結果が出るまでの時間で選ぶ
実験キットには、始めてすぐ変化が分かるものと、完成まで数日かかるものがある。
短時間で終わらせたい場合は、「溶けない雪のもと」や「指紋調査官キット」のように、すぐ結果が出るものが向いている。
一方、「キラキラキャンディ結晶」のように、結晶ができるまで待つ必要があるものは、途中経過を観察したい場合におすすめである。
なお、作業時間が短くても、冷却や乾燥、結晶化に時間がかかる場合がある。そのため、実際に手を動かす時間だけでなく、結果が出るまでの時間も確認しておくとよい。
難易度で選ぶ
難易度は、実験の手順だけで決まるものではない。
準備物の多さや失敗しやすさに加えて、モールを小さな形に整える、ペットボトルを切るといった工作工程がある場合は、手先の器用さも必要になる。
本記事では、次の点をもとに難易度を判断している。
- 作業量や手順の多さ
- 自分で用意するものの多さ
- 失敗しやすさ
- 細かな工作工程の有無
- 熱いものや刃物を扱うか
- 大人の補助が必要になる可能性
パッケージに記載された難易度も参考にしているが、実際に試した体感を重視している。
対象年齢と大人が補助する工程で選ぶ
今回紹介するキットには対象年齢が定められており、いずれも保護者や指導者とともに扱うよう記載されている。
そのうえで、電子レンジや熱いお湯、カッターを使う実験は、大人が該当する工程を担当したほうが安全である。また、細かな工作や容器への固定、粉や液体の後片付けなども、年齢や手先の器用さに応じて手伝うと進めやすい。
対象年齢を満たしていても、子どもだけで行うのではなく、最初に説明書を一緒に確認し、実験中も大人がそばで見守ることが大切である。
自由研究への発展しやすさで選ぶ
自由研究としてまとめる場合は、キットの説明どおりに作るだけでなく、条件を変えて比べられるものが使いやすい。
たとえば、次のような条件を変えられる。
- 水の量や温度
- 置いておく時間
- ろ過する回数
- 調べる液体の種類
- 素材や容器の違い
結果を数字や写真で比較できる実験は、表やグラフにもまとめやすい。
一方、芳香剤や石けんのようなものづくり寄りのキットは、色や形、固まり方の違いを比べることで自由研究に発展させられる。
本人が興味を持てるものを選ぶ
自由研究では、難易度や所要時間だけでなく、本人が最後まで興味を持てるかどうかも大切である。
色の変化が好きなら化学反応を楽しめるもの、ものづくりが好きなら完成品が残るもの、観察が好きなら数日かけて変化するものを選ぶとよい。
無理に難しいキットを選ぶよりも、気になったことを自分で追加して調べられる実験のほうが、内容のある自由研究にまとめやすい。
100均実験キットの難易度・所要時間マトリクス
100均の実験キットを、実際に試した際の難易度と、結果が出るまでの時間で整理した。
縦軸は難易度、横軸は結果が出るまでの時間を示している。

左下にある「溶けない雪のもと」や「指紋調査官キット」は、工程が少なく、始めてからすぐに結果を確認できる。初めて実験キットに挑戦する場合や、短時間で楽しみたい場合に選びやすい。
一方、「水のろ過キット」は結果自体はすぐに分かるものの、砂や小石の準備、ペットボトルの加工、ろ過装置の組み立てが必要である。そのため、短時間で結果が出る実験の中では難易度を高めにしている。
「キラキラキャンディ結晶」は、モールを小さな星やハートの形に整える工作工程に加え、熱い液体を扱う必要がある。結晶ができるまでにも時間がかかるため、10種類の中では最もじっくり取り組むタイプである。
「てづくりゼリー芳香剤」や「キラキラてづくり石けん」は、作業そのものは比較的短いが、冷却して固まるまで待つ必要がある。そのため、「すぐ」ではなく「1時間以内」に配置した。
「つかめるぷるぷる水玉」は、液体を準備して5分間混ぜると結果を確認できる。ただし、きれいな丸い形に整えるのは難しく、複数個作る場合はそのつど混ぜる時間が必要になる。
なお、本記事での難易度は、実験手順だけでなく、次の要素も含めて判断している。
- 作業量や準備物の多さ
- 失敗しやすさ
- 細かな工作工程の有無
- 熱いものや刃物を扱うか
- 大人の補助が必要になる可能性
商品パッケージに記載された難易度も参考にしているが、実際に試した体感を優先した目安である。
また、「結果が出るまでの時間」には、冷却・乾燥・結晶化など、手を動かしていない待ち時間も含んでいる。
100均実験キット比較表
ここまで紹介した実験キットについて、対象年齢・難易度・作業時間などを一覧にまとめた。
作業時間が短くても、冷却や乾燥、結晶化によって完成まで時間がかかるものもある。夏休みの自由研究に使う場合は、「作業時間」と「完成・結果まで」の両方を確認して選ぶとよい。
なお、今回紹介するキットは、すべて保護者または指導者と一緒に扱う必要がある。対象年齢未満の子どもには与えないよう、パッケージの注意事項を必ず確認してほしい。
| キット名 | 対象年齢 | 難易度 | 作業時間 | 完成・結果まで | 発展しやすさ |
|---|---|---|---|---|---|
| 溶けない雪のもと | 6歳以上 | ★☆☆ | 約10~15分 | すぐ | ◎ |
| つかめるぷるぷる水玉 | 6歳以上 | ★★☆ | 約20~40分 | すぐ | ○ |
| キラキラキャンディ結晶 | 10歳以上 | ★★★ | 約20~30分 | 一晩~数日 | ◎ |
| 冷え冷えカイロ | 6歳以上 | ★★☆ | 約20~30分 | すぐ | ◎ |
| てづくりゼリー芳香剤 | 10歳以上 | ★★☆ | 約15~30分 | 約30分~1時間 | ○ |
| 水のろ過キット | 10歳以上 | ★★★ | 約40~60分 | すぐ | ◎ |
| キラキラてづくり石けん | 10歳以上 | ★★☆ | 約15~20分 | 約30~60分 | ○ |
| 指紋調査官キット | 6歳以上 | ★☆☆ | 約10~15分 | すぐ | ◎ |
| てづくりリトマス試験紙 | 10歳以上 | ★★☆ | 約20~40分 | 乾燥後すぐ | ◎ |
| 振るだけ色が変わる水 | 10歳以上 | ★★☆ | 約20~30分 | 数分~ | ○ |
難易度は、実際に試した際の作業量・準備物・失敗しやすさ・工作工程の有無・大人の補助の必要性をもとに判断している。商品パッケージに記載された難易度も参考にしているが、実際の体感を優先した。
また、作業時間は基本の実験を1回行う場合の目安であり、追加実験や長期観察にかかる時間は含まない。「完成・結果まで」には、冷却・乾燥・結晶化などの待ち時間を含んでいる。
発展しやすさは、条件を変えた比較実験や経過観察へ広げやすいものを「◎」、工夫することで自由研究へ発展できるものを「○」とした。
電子レンジやお湯を使うキット、ペットボトルを切る水のろ過キットなどは、大人が担当したい工程がある。詳しい注意点は各キットの紹介と「実験をするときの注意点」で解説している。
100均実験キットを実際に試した結果
ここからは、実際に試した100均の実験キットをそれぞれ紹介する。
各キットのパッケージ写真と基本情報に加え、実際に試して分かった特徴や、自由研究に発展させる方法をまとめた。
なお、難易度や所要時間は、基本の実験を1回行った場合の目安である。追加実験や長期観察を行う場合は、さらに時間が必要になる。
溶けない雪のもと

- 難易度:★☆☆
- 作業時間:約10~15分
- 結果が出るまで:すぐ
- 対象年齢:6歳以上
粉に水を加えて混ぜると、雪のような見た目と感触に変化する実験キット。
工程が少なく、混ぜ始めてからすぐに変化を確認できるため、初めて実験キットに挑戦する人にも取り組みやすい。
実際には、水の量を変えた場合の膨らみ方や感触の違い、時間が経過したあとの状態も観察した。
【自由研究にするなら】
水の量や水温、置いておく時間を変えると、膨らみ方や感触の違いを比較できる。
つかめるぷるぷる水玉

- 難易度:★★☆
- 作業時間:約20~40分
- 結果が出るまで:すぐ
- 対象年齢:6歳以上
2種類の液体を合わせて混ぜることで、手でつかめるぷるぷるした水玉を作る実験キット。
液体を入れて5分間混ぜると表面が固まり、手のひらにのせられる状態になる。変化が目で見て分かりやすく、ぷにぷにした感触も楽しめる。
水玉自体は作れたものの、きれいな丸い形にするのは難しく、触っているうちに破けることもあるので注意が必要。
【自由研究にするなら】
スプーンの大きさ、固める時間、色の有無など、変える条件を絞って比較するとよい。
キラキラキャンディ結晶

- 難易度:★★★
- 作業時間:約20~30分
- 結果が出るまで:一晩~数日
- 対象年齢:10歳以上
モールを星やハートなどの形に整え、液体に入れて結晶を育てる実験キット。
結晶ができる仕組みを観察できる一方、モールを小さな形に整える工作工程があり、手先の器用さが必要になる。
また、熱い液体を扱うため、安全面でも大人の補助が必要。
完成までには待ち時間があるが、そのぶん結晶ができる途中経過を写真に残せる。
【自由研究にするなら】
モールの形や大きさ、液体に浸す時間を変え、結晶のでき方を比較するとよい。
→「キラキラキャンディ結晶」の詳しいやり方・実験結果はこちら
冷え冷えカイロ

- 難易度:★★☆
- 作業時間:約20~30分
- 結果が出るまで:すぐ
- 対象年齢:6歳以上
粉と水を反応させることで、袋が冷たくなる仕組みを体験できる実験キット。
触った感覚だけでも温度の変化は分かるが、温度計を使えば、時間ごとの変化を数字で記録できる。
水を入れる袋の作り方や水量によって結果に差が出る可能性があるため、保護者や指導者が見守り、水量の調整や袋作りを必要に応じて補助すると進めやすい。
【自由研究にするなら】
反応直後から一定時間ごとに温度を測り、折れ線グラフにすると変化が分かりやすい。
てづくりゼリー芳香剤

- 難易度:★★☆
- 作業時間:約15~30分
- 結果が出るまで:約30分~1時間
- 対象年齢:10歳以上
寒天を使って、ゼリーのような見た目の芳香剤を作るキット。
液体を加熱して溶かし、色をつけて冷やし固めるため、実験とものづくりの両方を楽しめる。
基本の1色であれば比較的作りやすいが、色を分けたり層を作ったりすると、粉の配分や加熱時間によって固まり方に差が出る。
電子レンジを使用するため、大人と一緒に作業したほうが安全だ。
【自由研究にするなら】
寒天の量や色の分け方、冷やす時間を変え、固まり方の違いを比べるとよい。
水のろ過キット

- 難易度:★★★
- 作業時間:約40~60分
- 結果が出るまで:すぐ
- 対象年齢:10歳以上
砂・小石・活性炭などを重ねた装置に泥水を通し、水がどのように変化するか観察する実験キット。
結果自体はすぐに確認できるが、砂や小石を洗う、泥水を作る、ペットボトルを切る、ろ過装置を組み立てるといった準備が必要になる。
特にペットボトルの加工には刃物を使うため、大人が行ったほうがよい。
手間はかかるものの、ろ過前後の違いが目で分かりやすく、自由研究には発展させやすい。
【自由研究にするなら】
ろ過する回数や材料の重ね方を変え、出てきた水の色や濁りを比較するとよい。
キラキラてづくり石けん

- 難易度:★★☆
- 作業時間:約15~20分
- 結果が出るまで:約30~60分
- 対象年齢:10歳以上
石けんのもとを電子レンジで溶かし、色をつけて型に流し込み、冷やし固めるキット。
作業工程はそれほど多くないが、加熱した液体を扱うため、大人の補助が必要になる。
色や形を変えられるため、実験というよりも、ものづくりを楽しみながら固まる変化を観察するタイプだ。
なお、完成品の用途や取り扱いについては、商品の注意書きを確認する必要がある。
【自由研究にするなら】
色の混ぜ方や型、冷やす時間を変え、見た目や固まり方の違いを記録するとよい。
→「キラキラてづくり石けん」の詳しいやり方・実験結果はこちら
指紋調査官キット

- 難易度:★☆☆
- 作業時間:約10~15分
- 結果が出るまで:すぐ
- 対象年齢:6歳以上
コップなどについた指紋に専用の粉をつけ、浮かび上がらせる実験キット。
工程が少なく、短時間で指紋の形を確認できるため、気軽に挑戦しやすい。
粉を多くつけすぎたり、強くはたいたりすると指紋が見えにくくなるため、少しずつ作業するのがコツ。
【自由研究にするなら】
ガラス・プラスチック・金属など、素材による指紋のつきやすさや見え方を比較できる。
てづくりリトマス試験紙

- 難易度:★★☆
- 作業時間:約20~40分
- 結果が出るまで:乾燥後すぐ
- 対象年齢:10歳以上
自分で試験紙を作り、身近な液体が酸性かアルカリ性かを調べるキット。
一度に複数枚の試験紙を作れるため、さまざまな液体を調べて比較しやすい。
試験紙を乾燥させる必要があるが、完成後は液体につけるだけですぐ色の変化を確認できる。
ドライヤーを使う工程や調べる液体の準備は、大人が担当または補助すると進めやすい。
【自由研究にするなら】
調べた液体と色の変化を一覧表にすると、酸性・アルカリ性の違いを整理しやすい。
→「てづくりリトマス試験紙」の詳しいやり方・実験結果はこちら
振るだけ色が変わる水

- 難易度:★★☆
- 作業時間:約20~30分
- 結果が出るまで:数分~
- 対象年齢:10歳以上
容器を振ることで、液体の色が黄色・赤・青へと変化する実験キット。
目で見て変化が分かりやすく、写真や動画にも残しやすい。
ただし、実験には約60℃のお湯を使用するため、大人と一緒に行う必要がある。
実際には、温度が下がった場合にも色が変わるのか、放置するとどのように変化するのかなども試した。
【自由研究にするなら】
温度や振る回数、放置時間を変え、色の変化に違いが出るか比較するとよい。
自由研究におすすめの100均実験キットベスト3
ここでは、短時間で終わるかどうかではなく、繰り返し試せるか、調べる対象を広げられるか、結果を比較・考察しやすいかを基準に選んだ。
1位 てづくりリトマス試験紙
試験紙を作るまでの準備や乾燥には時間がかかるが、一度にたくさん作れるのが大きな魅力である。
飲み物や調味料など、さまざまな液体を次々に調べられるため、結果を一覧表にまとめやすい。「ほかの液体ではどうなるのか」と疑問を広げやすく、自由研究として内容を深めやすいキットだ。
2位 指紋調査官キット
専用の粉がある程度入っているため、ガラスや金属、プラスチックなど、いろいろなものについた指紋を繰り返し調べられる。
素材による指紋のつき方や見え方の違い、人や指による違いも比較しやすい。短時間で結果が分かる一方、試し方しだいで実験を広げられる。
3位 水のろ過キット
一度ろ過装置を作れば、さまざまな条件で繰り返し試せる。
液体の種類や材料の重ね方、ろ過する回数などを変えることで、結果の違いを比較できる。準備や装置作りには手間がかかるが、実験らしい過程と結果をまとめやすいキットだ。
作って楽しめる100均実験キットベスト3
ここでは、自由研究としての発展性ではなく、作る工程や完成品の見た目、完成したときの達成感を基準に選んだ。
1位 キラキラキャンディ結晶
モールを思った形に整えるのは難しく、結晶ができるまでにも時間がかかる。
そのぶん、モールに結晶がついた完成品を見たときの達成感は大きい。途中経過も観察できるため、作る楽しさと育てる楽しさの両方を味わえる。
2位 キラキラてづくり石けん
好きな型に流し入れたり、色を変えたりできるため、自分好みの石けんを作りやすい。
材料の量には限りがあるが、型や色の組み合わせを工夫でき、完成品の見た目を楽しめる。
3位 溶けない雪のもと
粉と水を混ぜるだけなので、短時間で簡単に作れる。
完成した雪を容器に入れたり、小物と組み合わせたりして、写真の撮り方を工夫できる。実験結果だけでなく、見た目の変化や撮影まで含めて楽しみやすいキットだ。
自由研究としてまとめる8つのコツ
実験キットは、説明書どおりに試しただけでも変化を楽しめる。
しかし、自由研究としてまとめる場合は、実験前の予想や条件を変えた比較、結果から分かったことを加えると内容が深くなる。
① 実験前に予想を立てる
まずは、実験を始める前に「どうなると思うか」を書いておく。
たとえば、「水を多くすると、溶けない雪はもっと膨らむと思う」「振る回数が多いほど、色が早く変わると思う」といった予想でよい。
実験後に予想と結果を比べることで、考察を書きやすくなる。
② 変える条件は1つにする
追加実験を行う場合は、一度に複数の条件を変えず、1つだけ変えるのが基本である。
たとえば、水の量を比較するなら、水温や容器は同じにする。
複数の条件を同時に変えると、何が結果に影響したのか分かりにくくなる。
③ 実験の途中経過を記録する
完成後の写真だけでなく、実験前・実験中・実験後の様子を残しておくと、変化が伝わりやすい。
結晶を育てる実験では数時間ごとの様子、冷え冷えカイロでは時間ごとの温度、ろ過実験ではろ過前後の水を記録するとよい。
写真を撮る場合は、同じ場所・同じ角度で撮影すると比較しやすい。
④ 数字や表を使って整理する
測定できるものは、数字で記録すると結果が分かりやすくなる。
- 温度
- 時間
- 水の量
- 振った回数
- ろ過した回数
- 結晶の大きさ
などを表にまとめ、必要に応じて棒グラフや折れ線グラフにするとよい。
見た目だけでは分かりにくい変化も、数字にすると違いを説明しやすい。
⑤ 成功だけでなく失敗も書く
自由研究では、きれいに成功した結果だけを書く必要はない。
うまく固まらなかった、予想した色にならなかった、指紋がきれいに出なかったといった失敗も、原因を考える材料になる。
「なぜうまくいかなかったのか」「次に行うなら何を変えるか」まで書くと、考察に厚みが出る。
⑥ 結果と考察を分ける
結果には、実際に起きたことを書く。
一方、考察には、なぜその結果になったと思うか、予想とどこが違ったかを書く。
たとえば、
- 結果:水を多くしたものほど、溶けない雪の量が増えた
- 考察:粉が吸収できる水の量に違いがあり、膨らみ方が変わったのではないか
というように分けると整理しやすい。
⑦ キットの説明を書き写すだけにしない
説明書に書かれた手順や仕組みをまとめるだけでは、自分で行った研究としての内容が薄くなりやすい。
実際に試した感想や予想との違い、追加で調べたことを入れると、その人ならではの自由研究になる。
⑧ 最後に分かったことをまとめる
まとめでは、実験全体を振り返り、次の内容を書くとよい。
- 予想と結果は同じだったか
- どの条件で最も変化が大きかったか
- 実験から何が分かったか
- 次に試してみたいこと
自由研究は、難しい実験を選ぶことよりも、結果をよく観察し、自分の言葉で整理することが大切である。
実験をするときの注意点
100均の実験キットは手軽に挑戦できるが、電子レンジや熱いお湯、刃物などを使うものもある。
実験を始める前に説明書をよく読み、安全に進められる環境を整えておきたい。
対象年齢と説明書を確認する
今回紹介するキットには、「本キットは保護者や指導者とともに扱ってください」「対象年齢未満のお子様には絶対に与えないでください」と記載されている。
対象年齢は次のとおりである。
| キット名 | 対象年齢 |
|---|---|
| キラキラキャンディ結晶 | 10歳以上 |
| てづくりリトマス試験紙 | 10歳以上 |
| 溶けない雪のもと | 6歳以上 |
| てづくりゼリー芳香剤 | 10歳以上 |
| 冷え冷えカイロ | 6歳以上 |
| 指紋調査官キット | 6歳以上 |
| キラキラてづくり石けん | 10歳以上 |
| 水のろ過キット | 10歳以上 |
| 振るだけ色が変わる水 | 10歳以上 |
| つかめるぷるぷる水玉 | 6歳以上 |
対象年齢は、子どもだけで実験してよいという意味ではない。年齢を満たしている場合も、保護者や指導者と一緒に説明書を読み、大人がそばで見守りながら行う必要がある。
また、同じ難易度のキットでも、加熱や工作工程があるかどうかで大人が担当したほうがよい作業は変わる。説明書は実験が終わるまで捨てずに保管しておきたい。
熱いものを使う実験は大人と行う
電子レンジや約60℃のお湯を使う実験では、やけどに注意が必要である。
加熱後の容器や液体は、見た目以上に熱くなっている場合がある。
子どもだけで持ち運ばず、大人が取り出したり注いだりするほうが安全である。
刃物を使う作業は大人が行う
水のろ過キットのようにペットボトルを切る場合は、カッターやはさみを使う。
特にペットボトルは滑りやすく、切り口も鋭くなりやすいため、大人が加工したほうがよい。
切り口にはテープを貼るなど、手を傷つけない工夫も必要である。
実験に使ったものは口に入れない
見た目がゼリーやキャンディ、雪のように見えるものでも、食べ物ではない。
実験に使った液体や粉、完成品は口に入れず、食品用の容器や調理器具と区別して扱う。
使用後は、手や作業台もよく洗っておきたい。
粉や液体をこぼさないようにする
細かな粉や色のついた液体を扱うキットは、机や床を汚す可能性がある。
新聞紙やトレー、使い捨てシートなどを敷いてから始めると、後片付けがしやすい。
服への付着が心配な場合は、エプロンや汚れてもよい服を着用すると安心である。
換気をしながら行う
芳香剤や石けんなど、香りのある材料を使う場合は、換気しながら作業する。
においを強く感じたり、気分が悪くなったりした場合は、すぐに作業を中止する。
肌に異常を感じた場合も、流水で洗い流すなどの対応が必要である。
調べる液体にも注意する
リトマス試験紙などで身近な液体を調べる場合も、何でも使ってよいわけではない。
洗剤や漂白剤など、刺激の強いものを使う場合は、直接触れたり混ぜたりしないよう注意する。
複数の液体を同じ容器に入れず、少量ずつ別々に調べることが大切である。
実験後の処分方法を確認する
残った粉や液体を、そのまま流しやゴミ箱へ捨ててよいとは限らない。
説明書に処分方法が書かれている場合は、その指示に従う。
分からない場合は無理に流さず、大人と相談して処分するとよい。
商品が古い場合は状態を確認する
100均の実験キットは、購入してから時間がたつと、粉が固まったり液体の状態が変わったりする場合がある。
使用期限や袋の破損、変色、異臭がないか確認し、状態に不安がある場合は使用しない。
安全に楽しむためにも、実験前の確認を省かないことが大切である。
まとめ|自分に合った実験キットを選ぼう
100均の実験キットには、混ぜるだけですぐ結果が分かるものから、工作工程を含むもの、数日かけて観察するものまでさまざまな種類がある。
選ぶ際は、難易度だけでなく、対象年齢や結果が出るまでの時間、大人が担当したほうがよい工程も確認しておきたい。
短時間で取り組みたいなら「溶けない雪のもと」や「指紋調査官キット」、条件を変えて比較したいなら「水のろ過キット」や「てづくりリトマス試験紙」、じっくり観察したいなら「キラキラキャンディ結晶」が候補になる。
自由研究としてまとめる場合は、説明書どおりに試すだけでなく、実験前に予想を立て、条件を1つだけ変えて比較すると内容を深めやすい。
また、成功した結果だけでなく、うまくいかなかった点や予想と違った点も記録しておくと、自分なりの考察につながる。
本記事では、実際に試した100均の実験キットを随時追加していく予定である。
自分の興味や残り時間に合ったキットを選び、安全に実験を楽しんでほしい。
