「国宝 東京国立博物館のすべて」全89件展示スケジュールまとめ

絶賛開催中の「国宝 東京国立博物館のすべて」通称「国宝展」で展示される全89件の国宝が、どの期間に何が展示されるのかを期間別にまとめた。

チラシに掲載された作品はいつ展示されるのか?いつ見に行くのがおすすめなのか?それらについても調べて掲載!

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国宝は一度に全部見れない

国宝89件が一箇所に集まり、まとめて見れると思っていたこの展示会。実は1回見に行っただけでは、全部の国宝が見れないのだ。

  • 1期(10/18~30)×61件
  • 2期(11/1~13)×61件
  • 3期(11/15~27)×62件
  • 4期(11/29~12/11)×63件

この中の1、2、4期を見に行けば、全89件が網羅できる。1、2、4期の間にしか展示されない国宝があるので、もし89件全部見たいのなら、3回見に行かなければならない。

ちなみに国宝展を見た帰りには、上野や湯島にある老舗のお店巡りも楽しい。

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期間別の国宝一覧表

どの国宝がいつ展示されるのか、公式の目録では分かりにくいので、期間別の一覧表を作成した。お目当ての国宝がいつ展示されるか、事前に調べてから見に行こう。

期間限定

番号 作品名 作者
1期(10/18~10/30)限定
1 平治物語絵巻 六波羅行幸巻  
2 松林図屏風 長谷川等伯
2期(11/1~13)限定
3 一遍聖絵 巻第七 法眼円伊
4期(11/29~12/11)限定
4 普賢菩薩像  
5 観楓図屏風 狩野秀頼
中期(11/1~27)限定
6 檜図屏風 狩野永徳

前期(10/18~11/13)限定の国宝22件

番号 作品名 作者
絵画
7 孔雀明王像  
8 虚空蔵菩薩像  
9 秋冬山水図 雪舟
10 花下遊楽図屏風 狩野長信
11 納涼図屏風 久隅守景
12 鷹見泉石像 渡辺崋山
書跡
13 賢愚経残巻(大聖武) 伝聖武天皇
14 円珍贈法印大和尚位並
智証大師諡号勅書
 小野道風
15 群書治要 巻第二十二  
16 和歌躰十種、和歌躰十種断簡  
17 元暦校本万葉集 巻第一
(高松宮本)
伝藤原行成
18 医心方 巻第二十六 延年部 丹波康頼撰
番号 作品名 作者
東洋絵画
19 紅白芙蓉図 李迪
20 出山釈迦・雪景山水図 梁楷
東洋書跡
21 古文尚書 巻第六  
22 王勃集 巻第二十九、三十  
23 無相居士あて尺牘 大慧宗杲
24 聖一国師あて尺牘
(板渡しの墨跡)
無準師範
25 的蔵主あて進道語 了庵清欲
法隆寺献納宝物
26 法隆寺献物帳  
漆工
27 片輪車螺鈿手箱  
28 舟橋蒔絵硯箱 本阿弥光悦

後期(11/15~12/11)限定の国宝24件

番号 作品名 作者
絵画
29 千手観音像  
30 扇面法華経冊子  
31 地獄草紙  
32 餓鬼草紙  
33 竹斎読書図 伝周文
34 破墨山水図 雪舟
35 洛中洛外図屏風(舟木本) 岩佐又兵衛
36 楼閣山水図屏風 池大雅
書跡
37 法華経方便品(竹生島経)  
38 白氏詩巻 藤原行成
39 秋萩帖 伝小野道風
40 寛平御時后宮歌合 伝宗尊親王
41 三宝絵詞 上巻  
42 延喜式 巻第四  
番号
作品名
作者
東洋絵画
43 瀟湘臥遊図 李氏
44 寒山拾得図(禅機図断簡) 因陀羅
東洋書跡
45 世説新書 巻第六残巻  
46 碣石調幽蘭第五  
47 虎丘紹隆あて印可状(流れ圜悟) 圜悟克勤
48 照禅者あて偈頌(破れ虚堂) 虚堂智愚
49 無隠元晦あて法語 馮子振
法隆寺献納宝物
50 細字法華経   
漆工
51 片輪車蒔絵螺鈿手箱  
52 八橋蒔絵螺鈿硯箱 尾形光琳

全期間展示している国宝37件

※「十六羅漢像」「円珍関係文書」「古今和歌集(元永本)上帖」は前期と後期で場面替えあり

番号 作品名 作者
絵画
53 十六羅漢像  
  書跡  
54 円珍関係文書  
55 古今和歌集(元永本)上帖  
  法隆寺献納宝物  
56 聖徳太子絵伝
 
57 灌頂幡  
58 木画経箱  
59 海磯鏡  
60 墨台、水滴、匙  
61 竹厨子  
62 七弦琴  
63 竜首水瓶  
64 鵲尾形柄香炉  
考古
番号 作品名 作者
65 扁平鈕式銅鐸  
66 東大寺山古墳出土品2点
 金象嵌銘花形飾環頭大刀
 家形飾環頭柄頭
 
67 埴輪 挂甲の武人  
68 江田船山古墳出土品3点
 画文帯同向式神獣鏡
 金製耳飾
 金銅製沓
 
69 文祢麻呂墓出土品4点
 文祢麻呂墓誌
 銅箱
 瑠璃骨壺
 金銅壺
 
70 興福寺鎮壇具  
刀剣
番号 作品名 作者
71 梨地螺鈿金装飾剣  
72 太刀 銘 三条
(名物 三日月宗近)
三条宗近
73 太刀 銘 安綱
(名物 童子切安綱)
伯耆安綱
74 太刀 銘 備前国友成造 古備前友成
75 太刀 銘 備前国包平作
(名物 大包平)
古備前包平
76 太刀 銘 定利 綾小路定利
77 短刀 銘 吉光
(名物 厚藤四郎)
粟田口吉光
78 太刀 銘 来国光
嘉暦二年二月日
来国光
79 短刀 銘 行光 相州行光
80 刀 金象嵌銘 城和泉守所持
正宗磨上 本阿(花押)
相州正宗
81 刀 無銘 正宗(名物 観世正宗) 相州正宗
82 刀 無銘 貞宗(名物 亀甲貞宗) 相州貞宗
83 群鳥文兵庫鎖太刀
刀身銘 一(上杉太刀)
福岡一文字派
84 太刀 銘 助真 福岡一文字助真
85 太刀 銘 吉房 福岡一文字吉房
86 太刀 銘 吉房(岡田切) 福岡一文字吉房
87 太刀 銘 長光 長船長光
88 太刀 銘 長光(大般若長光) 長船長光
89 太刀 銘 備前国長船住景光
元亨二年五月日(小龍景光)
長船景光
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チラシの国宝はいつ展示?

名前は分からないけど、チラシに載っていた国宝が見に行きたい!という人もいるかもしれない。そこで、各作品がいつ展示されているかまとめた。

全期間展示

1:竜首水瓶
7:古今和歌集(元永本)上帖
9:埴輪 挂甲の武人
17:太刀 銘 三条(名物 三日月宗近)

1期(10/18~30)限定

10:平治物語絵巻 六波羅行幸巻
13:松林図屏風

前期(10/18~11/13)限定

2:賢愚経残巻(大聖武)
5:秋冬山水図
6:紅白芙蓉図
8:花下遊楽図屏風
11:鷹見泉石像
12:舟橋蒔絵硯箱
15:孔雀明王像

4期(11/29~12/11)限定

3:観楓図屏風

後期(11/15~12/11)限定

4:無隠元晦あて法語
14:地獄草紙
16:洛中洛外図屏風(舟木本)

前期のものがほとんどで、期間が短い1期と4期限定のものもある。時期を逃したら見れないので要注意だ。

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重要文化財なども入れ替えあり

国宝には指定されていないが重要文化財だったり、有名な作品も同時に展示している。前期(10/18~11/13)と後期(11/15~12/11)で入れ替わるもののみ記載している。

前期(10/18~11/13)のみ展示

重要文化財 作品名 作者
  松喰鶴蒔絵螺鈿二階厨子(飛香舎調度)  
風神雷神図屏風 尾形光琳
赤坂離宮花鳥図画帖
  駒鳥に藤 渡辺省亭
  荒木寛畝
  鷭に花菖蒲 渡辺省亭
  荒木寛畝
  淡紅鸚哥に科木 渡辺省亭
  秋草に鶉 荒木寛畝
  巴鴨に葦・寒菊 渡辺省亭
  鶏になずな 荒木寛畝
松方コレクション浮世絵版画
市川団十郎の竹抜き五郎 鳥居清倍
  芝居狂言舞台顔見世大浮絵 奥村政信
  初代尾上菊五郎と
初代佐野川市松の二人虚無僧
石川豊信
婦人相學十躰 浮気之相 喜多川歌麿
三代目大谷鬼次の江戸兵衛 東洲斎写楽
  役者舞臺之姿繪 かうらいや 歌川豊国
  冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏 葛飾北斎
  月に雁 歌川広重

後期(11/15~12/11)のみ展示

重要文化財 作品名 作者
直刀 無銘(水龍剣)  
夏秋草図屏風 酒井抱一
赤坂離宮花鳥図画帖
  黒鶫に木瓜・山桜 渡辺省亭
  蝦と鰈 荒木寛畝
  鷦鷯に紫陽花 渡辺省亭
  白鷺 荒木寛畝
  鶫に黄櫨・竜胆 渡辺省亭
  荒木寛畝
  百舌に山茶花・榛の木 渡辺省亭
  雪鷺 荒木寛畝
松方コレクション浮世絵版画
  短冊もつ遊女 懐月堂度繁
  ささやき 鈴木春信
  吾妻橋下の涼み船 鳥居清長
  婦女人相十品 ポッピンを吹く娘 喜多川歌麿
初代市川男女蔵の奴一平 東洲斎写楽
  炬燵の娘と猫 歌川国政
  諸國瀧廻り 和州吉野義経馬洗滝 葛飾北斎
  讃岐院眷属をして為朝をすくふ図 歌川国芳
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いつ行くのがおすすめ?

前期(10/18~11/13)と後期(11/15~12/11)で作品が結構入れ替わるので、2回見に行ける人は1期(10/18~30)と4期(11/29~12/11)に見に行けば、2期限定の「一遍聖絵 巻第七」と中期限定の「檜図屏風」以外は全部見れる。

1回しか見に行けないなら、1期か4期のどちらかに行くのがオススメだ。1期は前期の作品+期間限定×2の61件見れる。4期は後期の作品+期間限定×2の63件見れる。数だけで言えば4期に見るのがお得に感じるが、見たい作品が前期にあるなら1期に行ったほうがいい。

前期にしか見れない作品は、例えば雪舟の「秋冬山水図」や本阿弥光悦の「舟橋蒔絵硯箱」がある。後期にしか見れない作品は、例えば「洛中洛外図屏風」や尾形光琳の「八橋蒔絵螺鈿硯箱」がある。どちらも見たいと思っても、同時に展示はされていない。行く期間によってどちらかしか見れないのだ。

また、重要文化財のほうも前期は尾形光琳の「風神雷神図屏風」、後期は酒井抱一の「夏秋草図屏風」といった感じで見れるものが違う。なので、見てみたい作品を選び、それがいつ展示されているのかを調べてから予約することをおすすめする。

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