日常的にマスクをする生活で迎える2回目の夏。昨年、少しでも涼しいマスクをしたいといろいろな素材でいろいろな形のマスクを作って試した。
今回紹介するのは、試してもらった友人、そして筆者自身も一番快適だった素材と形状のハンドメイドマスクの作り方を紹介する。
やっとたどり着いた快適なマスクの形状はこれだ!
素材は外側、内側ともに「コットンローンリップル」で作成したもの、または内側に「接触冷感さらさらニット」を使用したものとなる。
ノーズワイヤーをT字に入れた立体マスクで、さらに内側と外側の二枚を中心部で縫い止めて、鼻や口に張り付きにくくしている。
耳にかけるゴムにはアジャスターをつけて長さを調節できるようにした。
快適夏用マスクの材料と必要な道具
マスクの材料
内外リップルで作るときの材料
- コットンローンリップル生地:縦20cm×横40cm
- ノーズワイヤー:20cm(10cm×2)
- マスクゴム:約60cm(30cm×2)
- アジャスター:2個
リップル×接触冷感で作るときの材料
- コットンローンリップル生地:縦20cm×横20cm
- 接触冷感生地:縦20cm×横20cm
- ノーズワイヤー:20cm(10cm×2)
- マスクゴム:約60cm(30cm×2)
- アジャスター:2個
材料は「ユザワヤ」さんで購入した。ノーズワイヤーは販売されているが、今回は市販の不織布プリーツマスクに付いていたもの2枚分を再利用している。
「接触冷感さらさらニット」も「ユザワヤ」さんで購入。
コットンローンリップル生地は、昨年同じ生地で作って良かったので今年は2色購入。ゴムやアジャスターはいろんな形状・色があるので好きな組み合わせができる。
コットンローンリップル生地が入手しにくい場合は、サッカー生地でも代用できる。
表面がポコポコしていて、織りの密度がゆるめで、ある程度張りのあるのがオススメ。
必要な道具
- ミシン
- アイロン
- まち針
- しつけ糸
- 縫い針
- ハサミ
- ミシン糸(ニット生地をミシンで縫うときにはレジロン糸)など
ロータリーカッター、印付けペン、320番手のサンドペーパー、カッティングボードなどあると便利。
快適夏用マスクの作り方
作り方の目次
①リップル生地を水通し
しなくても良いのかもしれないが、筆者は綿、麻素材は必ず水通しする。洗濯して縮んだら困るので。接触冷感さらさらニットは水通ししない。
- 生地をある程度の大きさに畳んで、たっぷりの水の中に沈めて数時間浸す。
- 洗濯機の脱水を軽く(1分くらい)して、形を整えて陰干し。
リップル生地のポコポコを潰したくないので、干す時によく形を整えてアイロンをかけずに使えるように気をつけて干すと良い。
②型紙を用意する
マスクの型紙は自分にあった大きさのお気に入りの無料型紙をダウンロードして使ってほしい。筆者は「OHARIKO」さんからダウンロードした型紙を自分用に少し変更して使っている。
また手芸店で生地を購入する時に無料の型紙をもらえたりすることもあるので、チェックしてみるとよいと思う。ユザワヤさんは店内に無料型紙がおいてあるし、ダウンロードもできる。
気に入った型紙で複数作る場合は、クリアファイルで型紙を作ると便利。柄があるものでも模様が透けて合わせやすいし、ペンで印付けをして汚れても汚れが落ちるので快適。
外側と内側を中心で2枚縫い止める時に、内側がもたつかないように外布を5mm大きく型紙を変更している。
変更といってもとても簡単、下側の縫い代を5mm幅で下に線を引くだけ。
裁断はこうなる。縫い代は1cm。
③型紙で布に印をつける
布は1枚の状態で印をつける。
机にそのまま置くと滑って印付けがしづらいので、サンドペーパーの目のすごく細かいもの(使用しているのは320番手)を下に敷くと動きづらくて良い。
接触冷感さらさらニット生地はテロテロ、スルスルして印が付けづらい。
布を重ねて裁断しやすいようにまち針でとめる。
④布を裁断
布がずれやすいので注意しながら型紙通りに布を裁断。あればロータリーカッターとカッティングボードを使うと裁断しやすい。こちらは内側外側ともにリップル生地。
外側リップル生地、内側接触冷感さらさらニット生地の場合。
⑤中心をミシンで縫う
ニット生地は伸びやすいので、ミシンで縫うときに伸ばさないように注意。
リップル生地は内側外側ともに縫い代に切込みを入れて、アイロンで割り内側の縫い代をミシンでおさえる。
ニット生地は縫い代に切り込みを入れない。アイロンで縫い代を割り内側の縫い代をミシンでおさえる。
⑥縦にノーズワイヤーを入れる
外側の共布で幅1.5cm長さ13〜14cmくらいの布を切る。
表地内側の縫い代に合わせて縦に入れるノーズワイヤー10cmを入れられるようしつけをする。このとき布端は上部に合わせ、しつけの縫い始めは上部より2cm下で結び目は表にしておくと後で取りやすい。
しつけをしたらノーズワイヤーを入れる。
しつけの縫い始めは上部より2cm下で、結び目は表にしておくと後で取りやすい。
表から見るとこんな感じ。
⑦上下を縫い合わせる
ノーズワイヤーを入れた状態で中表にして上下を縫う。ノーズワイヤーは中に入れ込んで縫い込まないようにする。
縫い代に切り込みを入れる。
縫い代をアイロンで割る。これをしておくと表に返した時に形を整えやすい。
表に返して整えてアイロンをかけ、上下を約2mm幅でミシンでおさえる。
⑧横のノーズワイヤーを入れる
ノーズワイヤーが入る幅約0.7〜1cmで上下にミシンをかける。
顎側(下側)の縫い代部分をミシンで縫いおさえると、着用時、洗濯したあとも型崩れがしにくいのでおすすめ。
上側(鼻側)に10cmのノーズワイヤーを入れる。
ノーズワイヤーを中心にして、動かないようにミシンで縫う。
表から縫うほうが縫いやすい。
⑨内·外を重ねて中心を縫う
内側、外側2枚重ねてノーズワイヤーが中心になるようにしつけをする。
ノーズワイヤーを挟んだ内側と外側を中心で一緒に縫うことで、口元にしっかりとスペースができて断然快適になる。
ノーズワイヤーを避けて中心の左右をミシンで縫い、しつけを取る。
ノーズワイヤーを一番上(鼻側)まで上げて、下に落ちないようにミシンをかける。
⑩ゴムを入れるスペースを縫う
両端を三つ折りにして縫う。
⑪ゴムとアジャスターをつける
約30cmで切ったゴム2本とアジャスター2個を用意。
ゴムをを通し結ぶ。
結び目をゴム通しの中に入れる。
アジャスターに付属で入っている太いテグスをゴムに通す。
アジャスターは細い穴と大きい穴がある。
大きい穴にテグスを2本一緒に通す。
アジャスターをゴムの方にスライド。
アジャスターを持ちながらテグスを引っ張り、ゴムを通す。
テグスを取り、反対側にもアジャスターを付ける。
出来上がり!
作ったマスクの特徴まとめ
写真上はリップルのみ。下はリップル×接触冷感さらさらニット。それぞれの特徴をまとめた。
●リップル×リップル
なにしろしろ息がしやすい。筆者も試してもらった友人も今の所これ以上に息のしやすいマスクには出会っていない。軽くて汗をかいても肌に張り付きにくい。
●リップル×接触冷感さらさらニット
息のしやすさはリップルのみのものにはかなわないが、肌に触れた時にひんやりして、肌触りが優しいのでこちらが好みの人も多い。
今回のマスクは生地がデコボコしていたり、伸びたりして扱いにくいということに加え、T字にノーズワイヤーを入れて、中心を中・外一緒に縫い止める作り方なので、作るのに時間がかかる。
それでも一度この素材・形状のマスクを付けた友人からは、これがベスト!また作って!とリクエストされるマスクなので、興味のある方は試してみてほしい。