久しぶりの渋谷は街の様変わりに驚いたが、「麗郷」は変わらず以前の佇まいで賑わっていた。注文したいものは腸詰とちまき(粽)の持ち帰り。メニューは外になく、価格もわからなかったけれど、購入した方法、自宅での温め方など食レポしていく。
渋谷「麗郷」はどこにある?
最寄りはJR線・京王井の頭線・東京メトロ半蔵門線・銀座線のいずれも渋谷駅。
住所 | 東京都渋谷区道玄坂2-25-18 |
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電話番号 | 03-3461-4220 |
営業時間 | [月~金] 12:00~15:00 17:00~23:00 [土・日・祝] 12:00~23:00 |
定休日 | 無休 |
昭和の雰囲気が残る道玄坂小路にある
渋谷駅から道玄坂(109側)を上っていき、道玄坂小路を右折する。または、文化村通り(109側)を東急百貨店方向に進み、道玄坂小路を左折するとお店がある。レンガ造りの外観と赤い看板が目印。
広い通りから横道に入り、特に夜はちょっと怪しげな雰囲気の通りは、再開発されていない昔の渋谷感があって良い。
金曜の夕方17時半頃にお店に行くと、1階の半分くらいのテーブルが埋まっている感じ。
腸詰めとちまきを注文する
最後にお持ち帰りで購入してから随分時間が立っているので、現在テイクアウトできるのか価格がいくらなのかもわからない状態だったので、ちょっとドキドキ。ただ、購入したいものは決まっているので迷いはない。
腸詰とちまきを持ち帰りで購入できますか?
はい、できます。腸詰は何人前、ちまきは何個にしますか?
腸詰は2人前、ちまきは2個ください。
腸詰は生で用意しますか?調理しますか?ちまきはどうしますか?
生の場合、腸詰は自宅でどうやって調理しますか?ちまきは蒸し器で温めたら良いですか?
腸詰はこちらでは揚げています。ちまきは蒸し器をお持ちなら大丈夫ですよ。
腸詰は調理してください。ちまきは自宅で温めるのでそのままで。どのくらい蒸しますか?
蒸し器で20〜25分です。腸詰は揚げて切っておきますね。
はい、それでおねがいします。
お会計する
現金で支払いを済ませ、渡されたたのはレシートではなく手書きの領収書。
あれれ、これじゃ何がいくらか値段がわからないので、出来上がりを待つ間(調理してもらっている間)に価格を聞いてみる。
- 腸詰 1人前(2本) 900円(税抜)
- ちまき 1個 600円(税抜)
- 箱代 50円(税抜)
- 持ち帰りの消費税 8%
まだそんなに混み合っていない時間帯だったせいか、5分くらい?で出来上がった。
お店のレジのそばにクレジットカードや電子決済のマークが見当たらなかった。もしかすると使えないのかもしれないので、現金を用意して行くことをおすすめする。
持ち帰って開封
無事に購入できたので中身を見ていく。お店で渡されたのはこの状態。
中には紙袋。
袋の中に入っていたのはこれ。
ちまきを計測
大きさには多少のばらつきはあると思うので、目安程度に。
高さ約9cm。
短い辺は約9cm。
長い辺は約12.5cm。
重さ(皮込み)204g。
念の為もう1つの重さも測ってみると214g。大体200gくらいといったところなのかもしれない。
ちまきを蒸し器で蒸す
お店の方に「蒸し器はありますか?あれば自宅で温められます」と言われたように、蒸し器で約20〜25分蒸す必要がある。つまり電子レンジはだめで、自宅で熱々の美味しいちまきを食べるには必ず蒸さなければならない。ただ、蒸し器がなくても耐熱のお皿と耐熱のザルなどを組み合わせて代用したり、蒸し器目皿のような手軽な商品もあるので活用するのもおすすめだ。
蒸気が上がった蒸し器で約25分蒸して準備は終わり。皮を開くとこんな感じ。
つやつやしたお米と香ばしい匂いで美味しそう。
中に何が入っているかというと、
干しエビがお米に混ぜ込まれていて、味付けされた豚バラ肉としいたけが入っている。
左の茶色いのが豚バラ肉、右の黒いのがしいたけ。
ちまきを実食!
もち米100%なのかな?と思うようなモチモチ感で、干しエビの香ばしさや風味で一口目から美味しい。中の豚バラ肉は角煮みたいなしっかり味でしっとりしていて柔らかい。しいたけは醤油っぽい味がして、噛めば噛むほど味がするので干し椎茸なのかもしれない。
しっとりもっちりしたもち米(多分)、干しエビの香ばしさ、干し椎茸(多分)の豊かな風味と味、しっかりと味付けされたしっとり柔らかい豚バラ肉。うま味成分のグルタミン酸・イノシン酸・グアニル酸の全部入りみたいなちまきなので、美味しいのも当然なのかもしれない。
自宅で蒸し器で蒸すだけで、旨味の詰まった美味しいちまきを熱々で味わえるのは嬉しい。
腸詰はこんな感じ
箱を開けるときれいに並んでいる。今回購入したのは2人前で4本入っている。(1人前は2本)
調理して切ってくれた腸詰とラップにくるまれた薬味、タレがきれいに入っている。油に強そうな箱に入っているので、持ち帰りの途中に油がしみ出ることもなかった。
生の腸詰の調理方法を聞いたら「お店では揚げています」とのことなので、自宅でうまく揚げることができそうなら、生で持ち帰りにしても良いのかもしれない。筆者はうまく揚げられない気がしたので、揚げてもらった。
中身をお皿に盛ってみた。腸詰は縦1列が1本、全部で4本。これが2人前。
腸詰の断面。(冷めている状態)
ラップに包まれていたのは白いネギと香菜。
タレ。
腸詰を勝手に温め直して実食!
今回は調理済みを持ち帰ったので、当然冷えている。店員さんに再加熱の方法は聞いていなかったので、ここから先の温め方は筆者の自己判断。
熱々ではなく、少し温めたかったので、腸詰だけをお皿に取り、ふわっとラップをして500Wで1〜2分ほど様子を見ながら電子レンジで温めた。固くなるのは嫌なので、少し温かいくらいでやめておく。
まずは腸詰を単品で食べてみる。パンチのある八角の香りといろいろな香辛料(多分)の風味がして何もつけなくても塩気がある。塩気と一緒に甘みも感じるのは肉の甘さなのかな?柔らかいジューシーなサラミのような…チョリソーのような…独特のスパイスと塩気、肉肉しくて美味しいです。
タレだけで味をみると、豆板醤とか入ってそうな辛味噌風で甘みも感じる。けっこうピリッとするので、辛いの苦手な人は最初に確認して量を調整したほうが良いと思う。
次は普通の食べ方で。スライスされた腸詰にネギと香菜とタレを少しかけていただく。
シャキシャキのネギと香菜の香り、ピリッとしたタレが肉肉しい腸詰によく合っていて美味しい!!!お肉の油っぽさはほとんど感じない。
ネギ、香菜の風味とシャキシャキとした歯ざわり、濃厚でピリッと辛いタレ、八角の香りが立つスパイスの効いたジューシーで肉肉しい腸詰。どれも個性が強い風味や味だけれど、全てが一緒になることで食感・風味・味のバランスが絶妙で美味しい。
ただ、個性が強いだけに腸詰の八角や香菜(パクチー)、ピリ辛のタレなど苦手な人もいるかもしれない。筆者は八角や香菜が単品で大好きというわけではないけれど、この腸詰は全てが一緒になって美味しいと思えるので不思議。好みは分かれるのかもしれないが、好きな人には病みつきになる味だと思う。
渋谷『麗郷』腸詰・ちまきのテイクアウトの感想とまとめ
実は今回テイクアウトした「腸詰」と「ちまき」は思い出の味。正確には子供の頃に近所にあった台湾料理店の腸詰とちまきを彷彿とさせる味。近所の台湾料理店はとうの昔になくなってしまったので、その後は時々家族が麗郷で腸詰とちまきを買ってきてくれたのだ。
久しぶりに渋谷に行き、色々変わっていて驚いたと同時に寂しくも感じたが、麗郷は以前と変わらず賑わっていてホッとした。ちまき1つ600円、腸詰1人前2本で900円(いずれも税抜)はコスパが良いのかわからないが、病みつきの美味しさを自宅で気軽に味わえる品であることは間違いない。タイミングが合えばまたテイクアウトしたいと改めて思った。