前作に続き4月7日に公開された映画『仕掛人・藤枝梅安2』だが、今回も最後まで席を立ってはいけない。なぜならエンドロールが終わった後に、ある映像が流れるからだ。物語には直接関係のない話だが、池波正太郎作品のある人物が登場する。
それは一体誰なのか?さらに前作と今作の違いについてもまとめた。
劇場の推しは控えめ
前回見に行った時には劇場が激しく梅安を推していたのだが、今回は控えめな推し具合だった。フロアに衣装の展示もなければ階段をラッピングしてもいない。
こちらは前回の階段。
ただ、柱は一応前回同様に梅安だった。
あとはモニター広告と
ビルの正面にデカデカと宣伝されていた。
うーん、もっと推してくれると思ったが、今回はスクリーンの数も他の映画に比べて少なかった。
最後に登場したのは…
前作もエンドロールが流れている際に、物語中に登場していなかった椎名桔平さんの名前があって疑問に思っていたら、最後に登場して驚いた。
今回ももしかしたら最後に何かあるかもしれない。当然そう思って待っていると、エンドロールに「長谷川平蔵:松本幸四郎」と出てきた!まさか、登場シーンが最後にあるのか?期待していると井筒屋から出てくる人物は鬼平だった!
店から出てくる鬼平を梅安が見かけて主人に誰なのかたずねるが、主人はコンプライアンスを厳守して身元を教えずにいた。梅安はそれ以上問い詰めはしなかったが、鬼平ができる人物だと見抜いていた。といったようなやり取りだ。
実は2024年に『鬼平犯科帳』が公開予定となっている。そのための宣伝というか、ファンサービスというかそんなシーンだった。鬼平が公開された時にこのシーンがあるかは不明なので、ぜひお見逃しなく!
前作との違い
1と2の違いはどんなところか、見に行って感じたことをいくつかあげてみた。劇場に足を運ぼうか迷っている人は参考にして欲しい。
■その1:展開が速い
前作と明らかに違うのは展開がとにかく速いこと。彦次郎の仇と梅安を狙う仕掛人の話が詰め込まれているので、サクサクと話が進んでいく。逆に詰め込みすぎなのではないかと思うぐらい、同時に話が展開していく。その上、過去の話も入ってくるので、ひたすら物語の説明をされているような気もしてしまう。
■その2:仕掛が少ない
前作は冒頭からガッチリ心を掴むような、水中から現れて殺すシーンを始め、スタイリッシュな映像で仕掛を見せてくれた。今回も打楽器で鼓動を表現するBGMと共に殺すシーンもあるのだが、「え、こんな方法で殺す?」というシーンもあったりする。
最早梅安でなくてもいいのではないか、そんな感じの方法にちょっと肩透かしを食らった。
■その3:食べ物があまり目立たない
お腹を空かせて見てはならなかった前作とは違い、今回は食事のシーンはそんなにクローズアップされない。一応料理が出てくるには出てくるのだが、しみじみと美味しそうに食べるというよりは、話の流れで食べるといった感じだ。ただ、前作で触れていた最後の晩餐についての話は今作で回収される。
どちらが面白かったか?
もしどちらか1本しか見れないのだとしたら、1作目を見ることをおすすめする。なぜなら映像が洗練されていることと、緊迫感があるからだ。ゆっくりとていねいに話を進めていくので、退屈に感じる人もいるかもしれないが自分は情緒を感じられて良かった。
1作目は最後の殺陣のシーンの盛り上がりもあるし、食事の美味しさも伝わってくる。2作目はアクションシーンこそ多いものの、なんというか緊迫感があまり伝わってこなかった。シーンの切り替えは相変わらず急なのもあるが、雨に映像を投影して回想シーンと切り替わるのは見事だった。
キャストは前作同様、事務所の関係なキャスティングは少ないが、通して見てみるとドラマ『相棒』の出演者が結構出ている。
今回の梅安を受けて公開予定の『鬼平犯科帳』のほうはどうなるのか?今から楽しみだ。
▼予告編